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対策を講じながら新規の取引先などを精力的に開拓して何としても売上増加を図らねばならない。
また、利益への食い込み、債務超過の恐れがある場合は日常取引している銀行などから融資を断られるケースも予想される。
そうした事態に備えて、既に触れたように政府日本政策金融公庫の発足2008年10月1日、政府系金融機関であった国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫、国際協力銀行の4つの政府系金融機関が統合し、日本政策金融公庫(略称・日本公庫)が発足した。
これまで中小企業の金融とその育成に力を注いできた中小企業金融公庫は55年の歴史にピリオドを打ち、この日本公庫の中小企業事業本部として再スタートをきったのである。
この中小企業事業本部は、融資業務と信用保険業務とに分かれて政策金融の適切な実施とガバナンスの重視を基本として中小企業の資金繰りに関する全面的な支援を目的にしている。
今回のようなリーマンショックに端を発した世界的金融危機、それに伴う景気の急速なダウン、特に中小企業は大幅な売上や受注ダウンに見舞われ、資金繰りが急速に悪化しているところも多く出てきた。
こうした状況の中で政府は各種の経済対策を行い、政策金融を実施してきたが、その本丸が日本公庫、中でも中小企業にとっては中小企業事業本部がその中核となっている。
政府の中小企業対策、特に資金繰りの安定化対策にはこの中小企業事業本部の存在を見逃すことはできない。
したがって本制度の趣旨をよく理解してこれを積極的に利用することが中小企業の経営の安定には不可欠なものといえよう。
中小企業事業本部の業務内容そこでまず中小企業事業本部のプロフィールを見てみよう。
業務内容は融資業務、証券化支援業務、信用保険業務に三分されるが、中小企業にとっての関心事はあくまで融資業務であろう。
この資金の特色は、民間の金融機関では貸出することの困難な長期資金の供給を主体としていることだ。
中小企業に対する長期貸付、中小企業者が発行する社債(新株予約権付)の取得などを主体にしており、平成20年度では事業実績は約1兆4000億円弱にも達している。
一方、借用保険業務に関しては、信用証券協会が中小企業の借入等に関する債務の保証の際の保険等の引き受けを行っており、同協会などへの貸付をも行っている。
平成20年度は、中小企業信用保証引受額は実に18兆7000億円弱に達していて保証の保険を通じて大きな役割を果たしている。
融資の種類は多岐に中小企業事業本部で取り扱う融資業務は多岐にわたっているが、その特色は時の政府の政策金融の実施の現場である点であろう。
具体的な融資業務の内容を見てみよう。
長期資金を安定的に供給政策性の高い特別貸付を推進新事業育成資金(ベンチャー企業に新株予約権を活用して無担保融資する等がこの仕組みである)(農商工連携により新たな事業を開拓する中小企業への融資)(製品や半製品等の在庫を担保にしての融資)携に伴う融資中小企業事業本部のもう一つの柱である信用保険業務日本の信用保証・信用保険制度は図表20の通りである。
中小企業事業本部では、担保力や信用力が乏しい中小企業に対して金融機関からの借入や社債の発行などにより資金を調達する際に信用保証協会が保証を付けるが、その保証に対して保険を付けている。
この保証と保険が一体となって中小企業の金融の円滑化が行われる仕組みである。
2008年10月末から行われた今回の不況対策の一つである緊急保証制度は、まさにこの制度の仕組みを利用した典型的なものである。
この信用補完制度は国の経済政策、特に金融円滑化の基本となって活用されている。
このように中小企業事業本部の利用は中小企業者にとって大きなメリットをもたらすが、中小企業者にとっては日頃から馴染みが薄いきらいがある。
そこで親しくタイミングよく利用するには、全国の主要都市に配置されている支店の窓口を直接訪問して相談するか、あるいは直接相談センター(0120・868121)に問い合わせ、融資内容について相談するとよい。
利用の長所・短所日本公庫等の政府系金融機関を利用するに当たっての長所を見てみよう。
政府系の金融機関である点である。
時の政府の政策実行が即行われる機関であるので利用のタイミングを上手に捉えると上手に資金が調達できることであろう。
場金利があがっても貸出金利が固定化しているため、金利負担は少なくて済む。
一般の金融機関と違い、融資を伴っての預金の勧誘はない。
借りた分全額即使うことができる。
機関と取引がある場合はまずこの公庫と交渉し、条件変更の際のリーディングバンクとすることも十分可能であることだ。
信用保証協会法に基づく特殊法人。
全国に52協会あり、中小企業者の金融機関からの借入等による債務について保証を行っており、中小企業着の債務不履行に対し代位弁済を行い、以後中小企業者から回収を行います。
政府及び地方公共団体の監督を受けてあり、地方公共団体からの出損金と金融機関からの負担金を受け入れています。
全国52の信用保証協会を会員とする組織。
信用保証協会法に基づく保証業務支援機関であり、信用保証協会の健全な発展を因り、中小、中堅企業金融の円滑化に貢献することを目的としています。
信用保証協会が中小企業者の金融機関からの借入等による債務を保証することにより、保証をした借入金等の額の総額が一定の金軌に達するまで、その保証につき、信用保証協会との間に保険関係が成立する旨を定めるものです。
政策金融を第1に実施するために存在する日本公庫の立場上、貸出条件の変更にはスムーズに応ずるであろう。
次に短所を見てみよう。
支店が少なく、日頃から馴染みが薄い点である。
地方によっては他の都市に出向かなければならず、時間的なコストがかかりやすい。
本支店からの借入は金額の大きいものを主体としており、それにはきちんとした資料などの提出が求められ、日頃から正しい経理処理や事業計画の作成が不可欠である点である。
そのため資料作りに手間と時間がかかると敬遠する中小企業もいる。
しかし、借入に当たっては、政府系であろうと民間金融機関であろうと本来当然必要な資料であろう。
その労を怠ってはならない。
日頃取引している金融機関とはどうもしっくりこないとか、これまで全く金融機関と取引がないとかいうような中小企業にとっては資金に困った時に地方公共団体の制度融資を利用するのも貴重な資金調達のルートである。
この制度融資は、中小企業が事業に必要な資金を円滑に調達するため、都道府県や区や市町村、信用保証協会、制度融資の取扱指定金融機関の3着が協調して資金を供給するものである。
利用に当たって留意すべきことこの制度を利用するに当たって次のことに留意するとスムーズな資金調達が可能である。
申込みに当たっては一定の条件があり、それらを全部クリアすることが求められる。
例えば、東京都の場合を見ると次の通り。
資本金が3億円(卸売業1億円、小売・サービス業5000万円)以下、または従業員300人(卸売・サービス業100人、小売業50人)以下の中小企業、事業協同組合等都内に事業所(住居)があり、信用保証協会の保証対象の業種であること法人税(所得税)、事業税、その他税金を滞納していないこと許可・認可・登録・届出等が必要な業種にあたっては当該許認可等を受けている都内で事業を営んでいる中小企業の多くは、まずこの条件を満たしているところが大半だろう。

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